海の危険生物 リーフの立ち込み編

リーフフィッシング

リーフフィッシングは初心者でも簡単にルアーフィッシングを楽しむことができます。

ただし、サンゴ礁は足場が悪いことも多く、危険生物もたくさんいます。

その中でも特に危険な3種類の有毒生物について症状、対処法、予防法まで紹介します。

ハブクラゲ

沖縄の海の有毒生物で一番有名かもしれません。

ハブと名のつくことからその危険度が伺えますね。

県内の海洋危険生物による被害の半分を占めるそうです。

ほぼ1年を通して被害報告があるようですが、7月、8月の夏場がやはりピークになります。

症状

ハブクラゲに刺されると、激痛、灼熱感に襲われます。そして、刺された場所は触手がちぎれたままついていて、赤く腫れて、膨疹になり、いわゆるミミズ腫れの状態になります。

刺されたときにいろいろ対処しても、数週間後に遅発性のアレルギー反応がでることもあるようです。

対処法

有名なのは、お酢をかけることですね。ただしこの方法はハブクラゲのみに有効です。カツオノエボシなど、他のクラゲに対してはむしろ禁忌です。

なぜお酢をかけるのか。ハブクラゲに刺されたときは触手が皮膚にくっついていると思いますが、実はこの触手内に、まだ発射されていない毒を含んだ刺胞があります。

これらをむやみに刺激すると刺胞が発射されてしまいますが、酸性のものと反応するとこの刺胞が発射されなくなります。

なので、刺されたらまずは刺胞は触らずにお酢をかけましょう。

酸性のもの、という理論で炭酸も良さそうですが、シュワシュワしてなんか刺激になりそうな気もします。

お酢がどうしてもなければ試すのもありかもしれませんが、それよりは触らずに早めに病院に行った方が良いです。

絶対にやってはいけないのは、触手にお湯をかけたり、強引に引きはがしたり、こすったりすることです。

刺激を与えて刺胞が発射され、毒の注入量が増えることで重症化しかねません。

予防

立ち込み釣りをしながらハブクラゲを視認するのは至難の業だと思います。

なので防御をしっかりしましょう。長ズボンを履くなど、肌が露出されないような服装が良いです。ウェーダーなどでもいいですね。

また、今まで被害報告がなかったような場所で刺された、という報告もあるので、自分が知り尽くしているポイントでもしっかりと対策はしましょう。

オニダルマオコゼ

オニダルマオコゼも有名ですね。鬼達磨って名前がおそろしいです。

砂に潜ったり岩に擬態してその場で動かずにじっとしていることが多いので、視界に入っていてもなかなか気付けないと思います。

背びれや尻びれ、腹びれに毒の棘をもち、素足で誤って踏みつけたりして刺されることが多いようです。

ただ、食べるとおいしいです。

症状

刺されると、まず激痛。アナフィラキシーや死亡例の報告もあります。

踏みつけて刺された場合は背びれに沿った直線状の刺跡が残ります。

対処法

注入される毒素が熱に不安定であるため(50度で失活)、やけどしない程度の温度で患部を温めることが有効とされています。

だいたい40-45度で我慢できるくらいの温度で温めましょう。

また、毒を吸い出すのも有効なようです。

予防

歩きながら見つけることもできるかもしれませんが困難です。

棘は硬く、鋭いので普通のサンダルなどはまったく意味がないと思われます。

厚底でフェルト付きの靴であれば、皮膚まで棘が刺さる可能性も減らせますし、リーフを歩く際にも安全です。

裸足は論外ですね。そもそもリーフで裸足とか痛くて不可能ですが。

また、むやみに岩に触れたり、座ったりしないようにしましょう。お尻の穴が増えるかもしれません。

オニヒトデ

こちらもサンゴの天敵として有名ですね。鬼の名にふさわしい見た目をしています。鬼〇の刃の無残のような見た目です。

15本くらいある腕に死ぬほど毒棘がついています。どういう進化をすればこのような生物になるのか皆目見当がつきません。

リーフを歩いているとごくまれに出くわします。

症状

刺されると激痛を起こし、患部は腫れ、化膿することもあります。アナフィラキシーによる死亡例まであるようです。

対処法

刺さった棘が折れて残っている場合があるのでピンセットか何かで引き抜きましょう。

そのあと患部を40-45度のお湯で温めます。

予防法

慣れている人であれば、しっかりと足元を見ていれば気付けます。

もちろんすべてを見分けることなど無理なので、オニダルマオコゼと同じように厚底の靴がやはり安全です。

まとめ

海で遊ぶ以上、危険生物は避けようのない存在です。今回は3種類の危険生物を紹介しましたが、大切なのは、どのように対処するかではなく、そもそも刺されないことです。

予防を徹底し、リーフフィッシングを楽しみましょう。